大臣閣議後記者会見の概要 ( 2003/01/31 )
於記者会見室 10:34〜10:59
|
(閣議/閣僚懇)
今日の閣議と閣僚懇談会のご報告をいたします。
一般案件は6件でございます。当省関係はありません。国会提出案件でございますけれども7件、これも当省関係はありません。法律の公布が1件でございます。これは、地方交付税関係で昨日参議院を通過したものでございます。法律案が3件、これも当省関係はありません。政令が8件でございまして、当省関係では、貿易保険法の一部を改正する法律附則第11条の政令の一部を改正する件がございました。人事案件が2件でございまして、配布資料が3件であります。
大臣発言になりまして、まず、総務大臣から、労働力調査の結果、就業希望状況調査結果、消費者物価指数、家計調査結果についてございました。もう皆さんご承知だと思いますが、12月の完全失業率が5.5%と前月に比べて0.2ポイント上昇して、平成14年10月と並んで過去最高となったということでございます。
関連して、有効求人倍率について、厚生労働大臣から発言がございました。12月の倍率は0.01ポイント改善されて、0.58倍になったということです。有効求職者は0.9%の減少となっている、非常に厳しい状況で、補正予算を盛り込んだ、いわゆるセーフティーネットを万全にしていきたいということでございました。
沖縄及び北方対策担当大臣が、2月7日金曜日は北方領土の日で、総理も出席して、北方領土返還要求全国大会が開催されるとの報告がございました。場所は、正午から九段会館であります。
片山総務大臣から、人事案件がございました。
官房長官から、2月11日は閣議の日であるけれども、休日であるので1日繰り下げて12日水曜日に行うということがございました。
それから、懇談会になりまして、まず私から、「もんじゅ」の高裁判決にかかわる上訴の方針について説明をさせていただきました。後で詳しく申し上げます。
これに関連して、科学技術政策担当大臣からも発言がございました。
さらに、これに関連して、文部科学大臣からも発言がございました。
そして、続いて、文部科学大臣から、アメリカのエネルギー庁のカード次官から、正式に米国のITERに参加をするという表明があったと、こういう報告があり、細田大臣も、自分のところにもこのカード次官から連絡があったとのことです。ロシア、カナダ、欧州、さらに中国、米国、韓国と、こういう形で、ITERに関しては非常に陣容が整ってきている、両大臣とも、日本は六ヵ所で名乗りを挙げているのでよろしくと、こういうこと申し上げたと、こういう報告がございました。
閣議と大臣発言と懇談会は以上のとおりです。
冒頭、私から2点、皆様方に説明をさせていただきたいと思います。
まず、第1点は、昨日、平成14年度の補正予算が国会を通過しました。ご承知のように、この予算には中小企業金融対策を中心として、約5,000億円の中小企業対策関連予算が盛り込まれているところでございます。
私は、現下の厳しい経済状況にかんがみまして、その迅速な執行に全力を上げていくつもりでございますけれども、特に内容として以下の2点を私からご説明させていただきたいと、このように思っております。
まず第1点目は、借換の保証についてです。
中小企業の金融対策につきましては、予算が通りましたので、これは迅速にしなければいけないので、資金繰り円滑化借換保証制度、略称は借換保証と言うようにしておりますけれども、2月10日から、この制度をスタートをさせることにいたしました。
これにつきましては、昨年12月に、中小企業者をめぐる現下の大変厳しい資金繰りを支援するために、新たな保証制度を立ち上げると、その発表を私からさせていただきましたけれども、中小企業者の年度末金融に間に合うように、早急にやらなければいけないので、事務方に作業を急がせた結果、今般、補正予算成立後速やかにこの制度をスタートをさせることにしたものでございます。
内容等についてはご承知だと思いますけれども、この制度というのは、特別保証だけではなくて、セーフティーネット保証や一般保証を受けている中小企業者を対象として、借入金の返済負担を軽減し、資金繰りを容易にするために、最大10年間の借り換えを認めることにいたしました。
さらに、複数借入金の一本化のほか、個々の事業者の実情に応じて増額保証も可能とするなど、柔軟な対応を図っていくことといたしました。
なお、昨年の12月16日から実施されている金融機関の経営合理化に伴う貸し出し減少にかかるセーフティーネットの拡充と、今申し上げました、この借換保証とあわせて10兆円の保証規模を確保したところでございます。
もう1点は、中小企業再生支援協議会、地域の関係者の協力を得まして、中小企業の再生を支援する、中小企業再生支援協議会についても、昨日成立しました補正予算の成立を受けまして、準備の整った地域から速やかに設置を進めていきたいと思います。
設置をするところには、再生支援の専門家を配置いたしまして、再生に向けた相談助言、計画作成支援等の事業に着手することとしたいと思っております。この中小企業再生支援協議会は 将来は各都道府県に1カ所程度ずつ設置する予定でございまして、現在、各地域の経済産業局や都道府県、実施機関となる商工会議所等と鋭意検討を進めているところでございます。
このような中で、各都道府県のうち、とりあえず約半数の都道府県が本年度補正予算により年度内に協議会を設置するべく準備をしている段階でございます。
この中で、7都道府県、北海道、秋田、福井、京都、大阪、兵庫、岡山が非常に進んでおりまして、2月中にも設置が行われる見込みでございまして、特に準備が進んでいる福井県においては、2月7日に事業が開始される予定です。
今ご説明したように、こういった今般成立いたしました補正予算に基づく措置を含めて、今、中小企業は大変厳しい状況に立たされておりますので、今後とも、広範な中小企業の支援対策を通じまして、現下、この厳しい中で頑張っておられる中小企業の皆さんを最大限支援をしていかなければならないと思っているところでございます。
それからもう一つ、先ほど、閣僚懇談会で私から発言をしたと申し上げましたけれども、名古屋高等裁判所金沢支部から、1月27日に出された高速増殖原型炉「もんじゅ」の設置許可処分無効確認等控訴事件判決については、これまでの最高裁判所の判例に反している点を含むことなどから、法務省、そして関係省庁とその内容を精査した結果、国として最高裁判所に上訴する方針を決定いたしました。国といたしましては、「もんじゅ」の安全審査を慎重かつ適切に行っており、今回の判決を受け入れることはできない、このように考えております。
なお、言うまでもないことでありますけれども、原子力政策を進めるに当たっては、何よりも安全確保を図ることは第一でございまして、原子力施設の安全審査などについて、国民の皆様方の理解を得ることが必要であることは当然でありまして、今後とも、国として努力してまいりたいと、このように考えているところでございます。
私からは以上です。 |
 |
| 【高速増殖炉「もんじゅ」高裁判決】 |
Q:
最高裁への上告は今日付で行われるのでしょうか。 |
A:
はい。 |
 |
| 【株式市場】 |
Q:
今日は、日経平均が8,200円台と、バブル崩壊後の安値を更新したようですけれども、こうした株式市場の低迷と、今日はちょっと上がったようですが、連日の長期金利の低下ということを踏まえまして、景気の先行き警戒感をマーケットが示しているのではないかと見られていますが、こういった市場の動きについて、大臣はどのようにごらんになっていますでしょうか。 |
A:
基本的には、非常に厳しいと見ております。特に、アメリカの大手企業が最大の赤字を出す。そして、アメリカの経済が先行き非常に不透明である、それから、イラクの情勢が緊迫の度を加えている、こういうようなことから、アメリカの株も直近では下落している。そういうことで、我が国の株式市場というのも、8,300円を切るというような状況になっていると思いまして、やはり、株価の低落というのは、企業のいわゆる資産のレベルにつながるわけですから、私どもとしては、非常にこれは注意深く見守って、やはり補正予算、そして平成15年度の本予算を一日も早く成立させて、景気に対してしっかりとした予算上の措置を講じていかなければならない。そういう意味でも、補正予算が最短距離で上がったということは、非常に私はよかったなと思っています。
また、国債の長期の部分の金利も低下しているということは、昨日の参議院の予算委員会の質疑の中でもそういう審議がございまして、私どもとしても、やはり史上最低の金利になったということは、先行き、やはり非常に大きな影響がある可能性がありますし、そういう観点からも、私どもがしっかりとした経済活性化をやって、そして、万全の措置を講じていかなければならないと、こう思います。 |
 |
| 【高速増殖炉「もんじゅ」高裁判決】 |
Q:
上告の理由について、今、判例に違反という話があったと思うんですけれども、その判例というのは具体的に何かということと、その他の理由というのはあるのでしょうか。 |
A:
一つは、私どもは、今回の最高裁の判例を逸脱していることに加えまして、原子炉等規制法の解釈を誤るなどの点があると思っています。これらの点は、法令に定められた最高裁判所への上訴の事由、最高裁判所の判例違反や法令解釈の重要な誤り等に当たると考えていることから、上訴することといたしました。
詳細につきましては、後日、裁判所に提出いたします、上告受理申立理由書において明らかにしたいと考えておりますけれども、一つは、逸脱している最高裁判決の例として、最高裁が昭和30年12月26日の判決の行政処分の無効についての判決が出ておりまして、無効とするためには、重大かつ明白な違法性が必要という判決が出ています。今回の判決では、皆様方ご承知のように、明白ということは最初から捨象してこれは要らないということになっていますから、ここは過去の最高裁の判決とは非常に矛盾をしているのではないかということです。それが1点です。
それから、原子炉等の規制法は、段階的規制という体系でございまして、これは、平成4年10月29日の最高裁判決でございますけれども、伊方の原子力発電所についての判決の中では、段階的規制という体系、こういうことが明白になっておりますけれども、今回のものは、後続規制を含めての設置許可ということになっていますので、私どもとしては、法務省等とも相談をし、詳細については、今申しましたように、申立理由書で明らかに細かく説明させていただきたいと、こう思っています。 |
 |
| 【ダイエー再建】 |
Q:
今期の業績は恐らく減少になるぐらいの見込みだと思いますが、大臣の方でどのように認識をされているか教えていただけますか。 |
A:
ダイエーに関しましては、何回もご質問があり、私は、非常に流通業界が厳しい中で、有利子債が1兆6,000億円であったものが1兆2,000億円になる。そして、しかも、厳しい景況の中で、一生懸命頑張っているけれども、売り上げというものが未達であった。これは、全般的にそうだけれども、その成り行きを見守っていきたいと、こういうふうに言っております。
再建3カ年計画の1年目というのは、あと1カ月余りを残すのみになっています。こういう今言ったような売り上げ状況、非常に全体的に厳しくて、そして、未達だということを見ますと、これは、どう見てもあと一月ですから、売上高等の計画の数値を下回るのではないかなと思っています。
営業力の回復でございますとか、有利子負債の削減等による経営の健全化という再建計画の目標を確実に達成するためには、やはり1年目の結果を踏まえて、営業力の回復の抜本策を講じる必要があるのではないかということで一生懸命頑張っておられますけれども、全体的に厳しい中で、やはり売り上げというものは未達でございます。
したがって、ダイエー自身と主力銀行が、今、この3カ年の再建計画、この見直しをしていると承知しておりまして、私どもとしても、その検討結果というものを聴取したいと思っております。 |
 |
| 【石油の国家備蓄】 |
Q:
中東状況の緊張感が増しているというお話が先ほどございましたが、大臣は、原油の安定確保と価格安定のために、どのようなお考えで臨まれるか、特に、石油の国家備蓄という、いわば切り札があるわけですが、この切り札をどんなふうに使っていくお考えなのか、いま一度お聞かせください。 |
A:
前にもちょっとお話をしましたけれども、OPECが総会を開いて、そして、高騰している原油の価格に対して、日量150万バレル増やす、これは、2月1日からやると、こういう動きがございました。
その中でやはり、この前も申しましたように、ベネズエラがゼネストという形で石油を輸出するような状況ではなくなってきている。それから、先ほど触れた中東情勢というのが非常に緊迫の度を加えている。そういう形で、原油価格が上がっていることは事実です。
我が国は、一方、備蓄は172日分あるわけでありまして、これは、IEA、そういった中でいろいろ協議は今までもやってきましたが、今の価格の推移を冷静に見ながら、そういう状況が来たときには、消費国として連帯をして対処するという場面も出てくるかと思っております。ただ、150万バレル、2月1日と、こういうことがございますので、今の段階では、状況を冷静に見守っていきたい。しかし、そういう将来のことも考えて、連携は密にしていきたいと、こう思っております。 |
Q:
国家備蓄の放出の判断をする材料として、どんな点があると大臣はお考えですか。 |
A:
これは、当然、供給が途絶されるような、そういう状況ということが想定されます。今の段階では、まだそういう状況にはなっていないと思います。
それから、ある意味では、大変価格が跳ね上がるというようなことです。そういうことは想定されますけれども、いずれにしても、国の大切なエネルギー、一次エネルギーの52%を石油が占めているわけですが、そういう意味では、慎重に連携をとりながら、私どもはエネルギー供給の確保というものに全力を尽くして努力をしなければいけないと思います。 |
 |
| 【ダイエー再建】 |
Q:
計画の見直しは、経産省として求めたということなんでしょうか。 |
A:
そういうことではないです。これは、やはり官がこうせい、ああせいということは、今の自由主義経済体制の中では、あくまでもダイエー本体と、そして、主力行等が相談をしてやると、こういうことですから、そういう一つの再建強化計画が出てきたら、私どもは、それはしっかりと見させていただきたい、こういう基本スタンスです。 |
Q:
いつごろまでに持ってくるとか、そういったことはまだ・・・。 |
A:
今、一生懸命作業をしているので、あと一月ですから、鋭意作業中だと思っています。
(以 上) |