国会短信 国会短信
大臣閣議後記者会見の概要 ( 2001/08/28 )
於記者会見室 11:27〜11:49


(閣議/閣僚懇)
 今日の閣議と閣僚懇談会からご報告します。
 今日は、閣議案件で、一般案件が7件、これは当省関係はありません。国会提出案件が4件、これも当省はございませんでした。それから、政令が1件と人事案件が6件、配布資料が労働力調査報告、この1件がございました。

 それから、閣僚発言になりまして、財務大臣から、ワールドカップサッカー大会の記念貨幣の発行と、1万円の金貨、1,000円の銀貨、500円のニッケル黄銅貨、これを発行するという報告がありました。
 労働力調査結果につきまして、総務大臣から、7月の完全失業率が季節調整値で5.0%だったと、前月に比べて0.1ポイント上昇して過去最高になったという報告がございました。
 これに関連しまして、私から後でコメントを発表させていただきたいと思っています。
 続いて、厚生労働大臣から、有効求人倍率についての報告がございまして、7月の有効求人倍率は0.60倍、前月の0.61倍を0.01ポイント下回ったと、こういう報告がございました。厚生労働省としては、5.0%となったことを重く受けとめ、緊急雇用創出特別奨励金を全国で発動すると、これは、中高年の非自発的失業者の雇い入れを支援すると、こういう報告がございました。
 防災担当大臣から、平成13年度の総合防災訓練について、8月30日から9月5日までの間が防災週間で、9月1日の防災の日には総合的な防災訓練を行うと、そして、総理大臣が、川崎市と調布市に政府調査団長として赴くことになっているという報告がございました。
 それから、総務大臣から、インターネットによる公益法人等のディスクロージャーについて、これは、行政改革推進本部において、公益法人改革に関連して、総理からディスクロージャーなどを速やかに徹底すべきだと、こういうことを受けて、今年中を目途に、各府省庁、所管公益法人に対して、可能な限り、それをやることになったと、関係閣僚の特段の協力をお願いしたいと、こういうことでございました。
 石原行政改革担当大臣から、同じことについての発言がございました。
 外務大臣から発言がございまして、人事でありまして、国際協力事業団の総裁の斉藤邦彦氏の後を川上隆朗氏に決めたいと。
 国土交通大臣から、奄美群島振興開発基金理事長に岩切哲朗氏の再任。
 文部科学大臣から、文化審議会委員についての人事のことがございました。
 総理大臣から、三大臣がこの30日から海外出張すると、森山法務大臣、坂口厚生労働大臣、それから私でございます。私の代理は、尾身大臣がなるということで、総理からそういう話がありました。
 官房長官から、9月4日の閣議は取りやめだということでございました。

 閣僚懇談会で、財務大臣から、国際物流に関して、日本の場合にはコスト高で、そしてさらに処理が遅いと、こういうことが大変国際的に大きな問題であり、日本の経済力を弱めていると、そのため、IT化プランを実施していきたいと、特に、行政システムでシングルウインド化をしていきたいと、ITを使ってそういう対策を講じていきたいと。それから、24時間体制、これが今なかなか労働組合との問題で17時間がやっとで、コンテナーは運び出しまで7時間、こういうところまで来ているけれども、官民挙げて取り組んで、24時間体制を構築していきたいと。それから、麻薬盗難者が非常に激増しているので、これの防止策としてCTスキャナを入れていきたいと、こういうことです。
 私ども経済産業省としても、物流の、いわゆる国際化の促進と、こういう形で二つシステムもございますが、それを財務省のシステムと2002年、2003年にそれぞれきちっと直結をすると、こういう作業を進めておりまして、私どもも経済産業省として協力をしていきたいと思っています。
 財務大臣から、非常に今、企業のリストラが進んでいて、非常に大きな問題になっていると、特に東芝、日立、富士通、TDKが1万人ぐらいの規模でリストラを発表している。これは、非常に大きな問題であるし、それから、海外拠点から引き上げると、そこからまた労働者が日本に帰ってきて、これも一つ大きな労働問題になるのではないかと。
 それから、先ほど触れました、緊急雇用創出特別奨励金ということをやると、これもあっという間に底をつく可能性があると、だから、この辺を特に経済財政担当大臣、それから、厚生労働大臣に聞きたいということで、それに対して、竹中大臣から、骨太の方針と、それから工程表、これをしっかりやって、雇用を創出するということが非常に大事だということがあり、また、坂口大臣からも、雇用に対しての発言があり、私も、実は7月31日に、坂口厚生労働大臣と会談を持って、やはりこの雇用の問題というのは、非常に大きな問題だから、我が省の9つの地方の経済産業局と厚生労働省の労働局とで、数次にわたって会議を行って、地方に密着した雇用対策という体制をつくることにした。昨日の午後、次官会議でその取りまとめを行った。こういう対策をさらに緊密に進めて、こういった非常に厳しい雇用に対して対処していきたいと、こういう話をしました。総理から、昨日、政労の会談をした、雇用対策では、経済財政諮問会議で出した530万人の新規雇用、そして、連合が140万人の雇用創出、この内容の説明を受けたけれども、内容においては大差がないと、そして、それぞれ各省取り組んでもらっているようなので、雇用対策については、数字を入れてわかりやすく説明をするようにしてほしいと、こういう話がございました。
 川口環境大臣から、質問として、有効求人倍率が伸びているけれども、一方では、求人があるのに、そういうのはどういうことなんですかという質問があり、厚生労働大臣から、330万人の完全失業者がいるけれども、自発的に辞めていくという人は110万人もいて、それは20代、60代に多いと、特に20代の人たちは、簡単に辞めていくと、そういう実情も一つはある、だから、有効求人倍率が伸びているということも、一面では数字にあらわれているけれども、自発的に辞める人が110万人もいるということが全体を下げていることにもつながっていると、そういう説明がございました。フリーターと言われる人が190万人もいるんだと、こういう説明もありました。
 閣僚懇談会は、以上のとおりです。

 それから、本日、7月の完全失業率が5.0%と発表されて、雇用情勢が一段と厳しさを増している。こうした厳しい雇用情勢に対応するために、今般、経済産業省と厚生労働省が連携をし、雇用のミスマッチの解消に向け、直ちに取り組める施策を地域産業・雇用対策プログラムとして取りまとめました。これに全力で取り組んでいきたいと思っています。このプログラムの詳細については、後ほど、事務方から皆様方にご説明をさせたいと思います。
 さらに、雇用情勢だけでなくて、我が国の経済情勢は、その足腰が弱く、このまま景気の後退が続くことになれば、構造改革が進まなくなるおそれがあります、今後、企業活動や個人消費を萎縮させないように、需要サイドと供給サイドの両面から、柔軟かつ大胆な経済運営を行っていく必要があると思っています。
 最大の課題は、個人消費の喚起だと思っています。そのためには、何よりも将来に対する安心感を生み出すことが必要でありまして、雇用のセーフティーネットを適切に整備することが重要であります。
 具体的には、きめ細かくやらなければいけないと思っていますけれども、今後、増大が予想される中高年ホワイトカラーの離職者に対する、民間活力を活用した再就職支援、また、職種の転換が必要な離職者に対する、就職に結びつく長期的な訓練の支援、これは、統計にも出ていますけれども、今までやっていた職種から同じ職種に移るということは、転職者の80%を占めていると、こういう実情があります。これからは、やはりホワイトカラーのそういう失業者出てくると、こういうことになってきますと、やはりこういった今2番目に申し上げた、そういった措置の支援が必要だと思います。それから、介護、保育、教育等、地域に根づいた雇用の掘り起こし等によって、雇用、中小企業へのセーフティーネットに万全を期すことが重要であると、このようにも認識しています。
 他方、我が国の持続的な発展には、産業競争力の強化が必要であるということは言うまでもありません、このために、その原点である民間企業の技術力を再生させ、新たな市場の創出につながる技術開発等を積極的に推進する必要があります。その際、複数年度化を含めて、これまでの予算に縛られない弾力的な方策を検討していく、今までは単年度でございましたけれども、こういう技術開発・研究、こういうものに対しては、複数年度化をしていくと、こういう必要があると。これは、私は、経済財政諮問会議でこれまで主張をしてきたところでありますけれども、こういったこともやっていかなければならないと思います。
 こういう状況を踏まえまして、私どもといたしましては、経済指標、あるいは経済実態を注意深く見守りながら弾力的に対応していきたいと思っています。

 それからもう一つ、WTOの新ラウンドの立ち上げに向けて、さらに議論を深めるべく、メキシコの主催によります8月31日から9月1日にかけて閣僚レベルの会議が開催されます。我が国からの閣僚として、私が出席をさせていただきます。30日の夕刻に出発いたしまして、9月3日に帰国する予定でございます。当省のほか、外務省、農林水産省等の事務方も同行いたします。
 カタールのドーハにおけるWTO閣僚会議、これは11月9日から13日までとなっておりますけれども、開催まで2ヶ月ということになりましたので、閣僚が集まって、残された主要論点について集中的に議論するのは、非常に意義のあることだと思っています。新ラウンドの円滑な立ち上げに向けて、各閣僚が真摯に意見を交換して、本会議で、ドーハ閣僚会議に向けての論点を明確化していくということが必要ではないかと思っております。
bar
【景気】
Q:
 景気動向が厳しくなっておりまして、株価も暫減しておりますが、改めまして、景気認識と、それから補正予算も含めた今後の措置の必要性についてご所見を伺いたいと思います。

A:
 景気に関しましては、設備投資も非常に減少している。そして、輸出に伴って当然生産も大幅に落ち込んできている。それから、先ほどコメントを申し上げましたけれども、失業率もついに5%の大台になった。非常に厳しいと思っております。そして、特に米国経済の回復が遅れていると、こういうものがさらに拍車をかける。懸念材料が非常に山積していると思います。
 こうした中、経済財政諮問会議において策定いたしました、今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針に、まずもって、待ったなしの不良債権処理、これを円滑にやっていくこと、これが必要だと思っています。
 そして、足元の危機を乗り切ることが必要で、万全を期していかなければならないと思っています。
 ただし、このままの景気後退が続くことになりますと、不良債権処理を始めとして、構造改革全体が進まなくなる、そういうおそれがあります。したがって、骨太の方針に沿った構造改革を断行するためにも、企業活動とか、個人消費を萎縮させないように、需要サイドと供給サイドの両面から機動的に経済運営を行っていくことが必要だと思っています。その際、雇用、中小企業などへのセーフティーネットに万全を期して、将来に対する不安感を払拭するとともに、民間企業の技術力の再生を行うことを積極的に支援するなど、新市場、産業の創出、そういうものに直結する施策を集中的に講じることが必要と考えています。
 こうした観点から、まず、骨太の方針のフォローアップ、これの改革工程表の作成と、産業構造改革雇用対策本部の取りまとめに積極的に参画をしてまいりたいと、こういうふうに思っています。
 それから、来るべき臨時国会で、補正予算、こういうお話がありますが、これは、私の経済産業大臣としてではなくて、政治家個人として、さきのテレビの番組でも申し上げましたけれども、やはり、この際、二兎を追わなければならないと。ですから、小泉内閣が不退転の決意でやっております聖域なき構造改革、そして、金融サイドの不良債権、産業サイドの不良資産の処理、これは、果敢にチャレンジしなければいけないと。こういう構造改革というものを断行するということは必要だと思っていますが、しかし、同時に、足元の景気対策の中で、私は、ある程度の補正予算というものは組む必要があるのではないかと。政治家として、そのような感想を持っています。その際、従来型の補正予算ではなくて、今の経済状況に対応して、いかに新規産業を創出するか、あるいは、新たな雇用を創出するか、それから、中小企業に対して万全なセーフティーネットを構築すると。また、イノベーション、技術革新、こういったものに関して、インセンティブを与える、そういう補正予算を私はやらなければならないのではないかと思っているところです。

Q:
 幹事長からは、1兆数千億円の規模の示唆が出ていますけれども、規模の面で大臣のお考えはございますか。

A:
 一番極端な人は30兆円と言っている人もおりますけれども、私はテレビでは5兆円程度ということを申し上げました。幹事長は、国債発行を30兆円以下に抑えるという前提に立つと、平成13年度の国債発行との差という形で、その数字が出てきたと思っています。それは、一つのけじめとしての考え方だと思っていますが、これは個人としてですけれども、今の経済状況に対応するためには、それにこだわらないで、少し積極的な形の規模の補正予算をやったらいかがかと、そういうふうに思っています。



 (以 上)

戻る


address お問合せはこちらまで
info@hiranuma.org

Copyright(c)2000 HIRANUMA office - All rights reserved