国会短信 国会短信
大臣繰下げ閣議後記者会見の概要 ( 2001/03/21 )
於参議院議員食堂 9:15〜9:34


(閣議/閣僚懇)
 それでは、今日の閣議と閣僚懇談会をまずご報告します。
 閣議は、一般案件が3件、法律案件が2件、政令が4件で、当省関係としてガス事業法施行令の一部を改正する政令、これがございました。人事案件が3件であります。
 大臣発言では、河野外務大臣からアフガニスタン難民などに対する援助について、赤十字などの国際機関に対して、1億9,530万円の拠出をしたと、こういうことでございました。
 それから、官房長官から、今国会で附議された法案は89件、条約が10件、まだ、決定し得ない法案が6件と条約が1件あるということで、さらに関係者は頑張っていただきたい、こういうことでございました。
 それから、18日から本日まで、総理と麻生経済財政担当大臣が海外出張で、総理の臨時代理は官房長官、麻生大臣の臨時代理は高村法務大臣と、こういうことでお願いをしているという報告がありました。
 閣僚懇談会に入りまして、文部科学大臣から、16日の閣僚懇談会でも話がありました、ミールの件で、ロシアのツークというところにロシアの管制センターがあって、そこに文部科学省の専門官を常駐をさせています。そういうことでいろいろ情報をとっているところであり、それで20日にロシアは落下を決定をして、3回の噴射によって3月23日金曜日、これは日本時間ですけれども、15時30分に南太平洋、こういう形になったということ。さらに、常駐官を中心に、早急に分析をし、また向こうから情報をとって、逐一、報告は入ると、さらに細かいことが分かったら、即座に情報を出す、こういうことでありました。
 それから、伊吹危機管理担当大臣から、廃棄体制を内閣府や危機管理情報センター、そういったところに既に設置をしていて、3月22日に日本の領土で可能性のある時間帯と地域が特定をされます。約40分間の予定であり、非常に落下する確度は低いけれども、待機体制をとって、そして地域が特定をされたら、その40分間、家の中にいるなどの、そういう万全の措置をとりたい、こういう形で報告がございました。

 今日の閣議と閣僚懇談会は以上のとおりであります。

 それから、ご質問を受ける前に、私からご報告をさせていただきたいのですが、かねてから不良債権の処理に関しまして、金融庁とも、また国土交通省とも過去、審議官レベルでやってまいりましたけれども、森首相が訪米をされて、ブッシュ大統領との間でも、不良債権処理について、半年以内、こういう形で、国としても、政府としても取り組むと、こういうことに相成りましたので、今まで我々、検討してきたことを具体化をしていく、こういう方針にいたしましたので、皆様方に報告いたします。
 例えば、不良債権処理の促進を図っていくためには、金融機関の経営健全化計画において、当期利益の黒字化が求められているがゆえに、結果的に業務純益の範囲でしか直接償却ができない、そういう状況になっていまして、金融行政にかかわる現行の仕組みをいかに見直していくかが、重要なポイントであります。
 これについては、基本的には金融庁において、責任を持って必要な環境整備を行っていくべき問題である、こういう認識でありますけれども、他方、金融機関による不良債権処理を円滑に進めていくため、再建企業へのファイナンスの強化、例えば、政策投資銀行のDIPファイナンス、そういうものが考えられるわけですけれども、そのファイナンスの強化、中小企業や雇用面でのセーフティーネットの充実・強化、機動的な金融政策など、政府全体としての施策のパッケージが必要である、こうした観点からいかなる施策が可能か、十分、検討するように、私からかねてご報告していたとおり、事務方に指示をしており、金融庁との事務レベルで協議を進めてきている状況であります。
 こうした施策の一環として、産業サイドの方からサポートをする策として、産業再生法の活用ができないか、検討をさせてきたところであります。これについて、今般、新しい運用方針を策定させることにいたしました。それで、ご承知のように、産業再生法は、必ずしも債権放棄を想定した運用とはなっていないわけです。この際、事業再構築へ向けて、金融機関を中心とする当事者間で、債権放棄が合意された場合に対応するための認定基準、これを明確化することにより、金融機関と企業間の私的整備を支援して、これによって企業の積極的な事業再構築が一層、進展することを図るもの、こういう形で指示をいたしました。
 具体的に申しますと、産業再生法上、事業再構築計画に債権放棄を含む場合には、従来の認定基準、例えば、生産性向上の一定の要件、それに加えて、将来の返済可能性、あるいは、キャッシュフローの健全性について、客観基準を新しく追加をする、こういうことであります。これによって、企業の事業再構築に資するような、債権放棄を含む計画について、支援を行っていく、政策融資でございますとか各種税制措置、そういうものが含まれます。
 そういう支援を行うとともに、そのような債権放棄を行う金融機関にとって、無税償却が可能となるよう、税制上の取り扱いも明確にしていきたい、こういうふうに思っております。これらの措置というのは、ここが一つポイントでございますが、法改正を伴うものではございませんで、省令及び告示改正によって対応可能であり、緊急的に実行できる、こういうふうに考えております。現在、具体的な詰めを事務的に行っているところでございまして、関係各省との調整を含めて、私としては最終調整を急がせたいと思っています。こうした措置によりまして、私的整理に向けた当事者間の協議が円滑に進むための新しいパイプが開けることになる、このように考えております。
 なお、産業再生法の認定は、あくまで債権者及び債務者間の合意を前提とするものであって、そうした私的整理による債権放棄が、最終的に実行に移されるためには、言うまでもないことですけれども、金融サイドにおける環境整備を図る必要があります。現在、金融庁において、具体的な検討が進められているものと承知しております。
 例えば、どういうことかと言いますと、一つは経営健全化計画の運用の見直し、二つ目は金融機関に対する厳正な検査・引当だと思います。三つ目は公的資金注入行の株主としての立場から、直接償却促進のための判断基準を示すこと、こういうことが必要ではないかと考えておりまして、検討のこれからの成果を期待しているところでございます。
 そうした基準の策定や適用に際し、必要があれば当省としても協力をしていくことにやぶさかではありません。そのための枠組みとして、例えばですけれども、第三者委員会などの、そういうものの設置が有効であるのであれば、そうしたことも視野に入れて、金融庁との検討を進めるように、事務方には指示をしているところであります。
 さらに、こうした不良債権処理を進めるに当たっては、金融政策面からの一層の環境の整備が必要だと思っています。
 以上のようなことを、事務方に指示をし、そして金融庁との詰めをしてもらう、こういうふうにしております。

 私からは以上でございます。
bar
【債権放棄を含む事業再構築計画の認定基準】
Q:
 今の一連のお話を具体化して実行に移す時期はいつごろになりますでしょうか。

A:
 これから事務方と詰めてまいりますけれども、過去4回、いろいろ詰めてきております。総理がブッシュ新大統領とも会談をして、一応、半年を目途にというような大枠が出ておりますので、これは早ければ早いほど良いわけでございまして、これから金融庁との作業を精力的に進めまして、少なくともこの4月中ぐらいには、一つの目途が出るように我々は努力していきたいと思います。

Q:
 具体的には、法を改正せずに、政令の範囲内でやられるということですね。

A:
 省令ですね、政令じゃなくて省令と、それから先ほど申しましたように告示改正、これで対応するというふうに、こういうことで事務方で検討したらそのラインでいくということになりますから、そういう意味では非常に迅速に対応できて良いのではないかと思います。

Q:
 金融政策面から一層の環境整備が必要というお話ですけれども、先日、日銀が量的緩和、さらにまだ必要とお考えですか。

A:
 それは、大きな大枠でございまして、やはり、そういう不良債権の償却を進めていくと、当省は中小企業、中小企業庁で対応しておりますけれども、そういったところに、やはり、金融政策面的な、きめ細かい配慮が必要であると、そういうことを含めて、我々としてはそういった政策面での、いろいろ手当てを考えてやっていきたいと、こう思っております。

Q:
 特別保証の復活も視野にあるんでしょうか。

A:
 特別保証制度というのは、あくまでも貸し渋りに対して、非常に異例特例の措置として、今年の3月いっぱい、こういうことであります。所期の目的を達成しましたから、4月以降、新しい保証制度と、こういう枠でありますけれども、その中で中小企業に対しては、担保主義だけではなくて、将来的にその事業が将来性がある、例えば、今、赤字であっても、将来、黒字に転換できると、そのような見込みがある部門を持っているとしたら、そういったところを積極的に伸ばしていくと、そういう形に対する支援というものをやって、そういう連鎖的な、いろいろな倒産が起きないような、そういうことを我々としては、きめ細かくやっていく、こういうことであります。

Q:
 第三者委員会のようなものというのは、どういう機能を持たせたり、どういうメンバーで構成されたりという考えはありますか。

A:
 直接償却促進の基準策定に関して、第三者委員会、これは、本来企業の私的整理については、金融機関と当該企業の、先ほど申しましたけれども、当事者間で判断されるべき問題だと認識しています。しかし、金融機関の経営体力の問題や企業側の私的整理を極力、避けたいという思惑などが錯綜して、不良債権処理が進まない、そういう実態にあることも事実です。
 こうした実態を打開して、不良債権処理を促進していくためには、注入行をはじめとする金融機関が、直接償却を行う際の基準を明確化することが必要であると、こういうふうに考えているわけです。現在、こうした基準づくりについて、金融庁において検討されておりまして、当省としてもその成果を期待しているところではありますけれども、その際、そうした基準の策定や適用について、中立・厳正に運用を行っていくために、第三者委員会設置の検討も十分値する、こういうことであります。
 第三者委員会では、当省も金融庁に設置するのは適当だと思っておりますけれども、その際、産業所管の立場から、我々としては今、言ったような目的を達成するために、協力をしていかなければならない、こういうふうに思っております。

Q:
 いわゆる共管ということですか。

A:
 そうですね、そういう形で金融庁に、もちろん現状の使命から言って、それは必要だと思いますけれども、産業、我が省に属するそういう問題であれば、我々としても一緒に協力をし合っていく、こういう形で第三者でと、こういうことでございます。

Q:
 第三者委員会は、官庁以外に誰か参加するんですか。

A:
 これは、有識者ですとか、そういう人たちにも当然、入っていただく、こういうことになるかと思います。

Q:
 詰めを急ぐ指示は何日付けで出したのですか。

A:
 これは、前からも申し上げておりましたけれども、こういった日本経済をやはり安定軌道に乗せて、持続的な成長を可能にするためには、いわゆるこの不良債権処理は避けて通れない問題である。金融庁からそういう働きかけがあって、既に4回、やっておりますから、しかも柳沢金融庁長官からも、とにかく産業再生法をひとつうまく使って、そういうものをできないかということを受けまして、私は事務方に、それを受けて、やろうと、こういうことで指示をいたしました。ですから、時期的には先々週です。

Q:
 産業再生法にそのケースで認定されれば、自動的に無税償却が可能となるということですか。

A:
 そういうことです。


 (以 上)

戻る


address お問合せはこちらまで
info@hiranuma.org

Copyright(c)2000 HIRANUMA office - All rights reserved