経済対策閣僚会議後記者会見の概要 ( 2000/10/19 )
記者会見室10:02〜10:22
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(経済対策閣僚会議)
本日、総理官邸で経済対策閣僚会議がございました。
日本新生のための新発展政策について、こういうことで堺屋経企庁長官から、取りまとめの報告がございました。
その内容を以下、申し上げさせていただきます。
9月20日の総理指示以来、経済企画庁長官に協力をして、大蔵大臣とともに、経済対策の取りまとめに当たってまいりましたけれども、本日朝9時、経済対策閣僚会議が行われ、新たな経済政策「日本新生のための新発展政策」が決定されたところであります。
今回の経済対策の策定に当たっては、
1、我が国の将来の発展に不可欠な分野への重点的、集中的投資を行うこと。
2、経済構造改革のための諸制度の見直しを推進すること。
3、金融システム安定化の確保に向けた施策に引き続き万全を期すこと。
この3点が重要であると私は申し上げました。
いずれも今回の経済政策に反映をされ、非常に充実した内容となっております。
本日の対策について、以下、具体的に説明をさせていただきます。
今次対策の規模は、国費で3.9兆円程度、事業規模で総額11兆円程度となっております。
事業規模の内訳は、社会資本整備が4.7兆円、中小企業金融対策費が4.5兆円程度でございます。
次に、その内容をポイントのみ紹介させていただきますと、第一に日本新生プランの具体化のための施策であります。
IT革命の推進については、IT戦略会議などの議論を踏まえて、新たな法制の整備や各種の制度改革などを盛り込んでおります。
さらに、環境問題への対応、高齢化社会への対応、都市基盤整備を加えた四つの分野を重点に置いて集中的に施策を講ずることになっております。
第二は、産業新生のための事業環境整備であります。
先日の産業新生会議での議論も踏まえて、企業法制の見直しや労働市場の活性化策、創造的技術革新に向けた基盤整備などが盛り込まれています。
また、金融システムの安定化、金融市場の活性化などにも積極的に取り組むことといたしました。
中小企業対策につきましては、特別保証制度の期限が来年の3月末に到来することを踏まえまして、円滑な資金供給の確保など、金融対策の充実、中小企業のIT革命への対応支援に重点的に取り組むこととしております。
総じて、本対策は構造改革を前面に押し出したものとなっており、今後、本対策に示された施策の早期実現に努めるとともに、経済構造改革の一層の推進を図るために、年内に取りまとめる経済構造改革のための行動計画が充実したものとなるように、私として全力を尽くしてまいりたいと考えております。
なお、政府与党側から、亀井政調会長から通産大臣たる私に対して、党の意向もよく反映をして、内容の良いものをつくってもらったと、そういう評価、それから、自治大臣に対しても同様のコメントがあったことを申し添えておきます。
本日の経済対策閣僚会議の内容は、以上のとおりであります。 |
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Q:
構造改革みたいなものがかなり盛り込まれていると思うんですけれども、一方で、本来、国庫から補正なりをするというところには、調整的に景気を刺激するという意味でも相当あるわけで、そういう即効性のある本来のねらいの部分というのはどのあたりにあるのでしょうか。 |
A:
今、申し上げましたように、四つの分野に重点を絞って実施すると、こういう補正予算の基本的な考え方があります。
そういう中で、それぞれ即効性が出るように配慮をしているところであります。
例えば、IT部門に関しては、基盤を整備することによって、このIT化が促進をされて、それがITの全体のレベルアップにつながる。それが計画的には、いわゆる即効性があると、こういう形になっております。
また、都市基盤の整備に関しましては、例えば、電線の地下埋設とか、立体交差化でありますとか、そういった問題、こういうことも早急にいわゆる公共部門として力を入れていくと、こういうことも即効性が出ることでございます。
また、いわゆる循環型社会を構築していくと、こういう形で、環境保全という見地から、環境を守るために、重点的な投資を行うと、こういうことも経済的な効果を生むと、こういうことがございまして、もろもろのそういう即効性のある形であります。
社会資本で事業規模というのは4.7兆円程度ということを申し上げましたけれども、一つは、IT関係では0.8兆円程度をこれにつぎ込む。それから、今、申し上げました環境には0.6兆円、高齢化対策は0.5兆円、都市基盤整備には0.9兆円、それから教育、青少年、科学技術などには0.2兆円、生活基盤の充実に0.6兆円、それから、一連の防災、これが有珠山以来、集中豪雨、鳥取の地震、こういうのがございまして、災害対策で0.5兆円ということです。
それから、何よりも一つ即効性のあるのは、中小企業という問題に対して、4.5兆円程度、すべてをひっくるめて進めると、こういうことになっておりますので、それぞれ即効性が出るような配慮をして、それぞれ四つの重点化の中で力を入れて実施していくと、こういう形になっています。 |
Q:
個人消費の落ち込みというのが今、問題になっているわけですけれども、こういった一連の措置で個人消費を大きく刺激する効果は期待できるものがあるのでしょうか。 |
A:
中小企業対策ということで、中小企業の経営の基盤が強化できれば、必然的にそれは個人消費に結びついてくると思います。
また、公共事業というものを重点的にむだな公共事業をやめて、重点的に即効性のある公共事業を行うということであれば、それは非常に景気浮揚に効果が出ますから、そういう意味でも、いわゆる個人消費に関連づけることができると、こういうことになります。
それから、金融システムを円滑にするために、特に、金融の安定化のための来年3月に特別保証制度、これが終わるわけですけれども、新たに思い切った中小企業に対する金融システムと、こういう対策も講じておりますから、それによって国民の不安感が払しょくされると、こういうようなことが個人消費の拡大に結びつくと、そういったことで、一連の手を打っていると、そういうところであります。 |
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| 【株価下落】 |
Q:
株価がニューヨークで下がったり、昨日も東証株価が景気対策を歓迎していないような動きなのですけれども、この辺の懸念はいかがですか。 |
A:
昨日の株価市場の下落というのは、一つは米国の株式市場が一段と下落したことに影響されて、情報通信関連株を中心に、幅広い銘柄が売られたと、こういうふうに思っています。
加えて、市場関係者の間には、予定されている政府保有のNTT株の放出や厚生年金基金の代行部分返上に伴って、運用対象株式が大量に換金されるといった観測など、将来の需給悪化を懸念して、株価が押し下げられる要因になっている、こういう見方もあると思います。
しかし、いずれにしても、我が国の経済に今般の下落をもたらすような大きなファンダメンタルズの変化があったわけではありません。
これまでも申し上げてきたように、大企業の設備投資も非常に好調でございますし、中小企業もその半分ぐらいとはいえ、設備投資の回復もあります。
そういう中で、日本の経済の基調というのは、回復基調にあるというファンダメンタルズには変化がないと、こういうふうに思っているわけであります。
したがって、日本の経済が悪いから下がったと、こういう形ではなくて、そういう株価というのは、いろいろな思惑、憶測、それから、投機的な、そういう考え方で株価というのは決まってくるわけでありますから、我が国の今の経済の基礎的な条件とは、私どもは関係がない下落だと思っています。
しかしながら、今後、株価動向については、引き続き注視するとともに、経済を持続的な回復基調に乗せるために、今、発表させていただいた経済対策に示された諸施策の早期実現と経済構造改革というものを力強く実施していかなければならないと思っています。
9時50分現在の今日の株価、皆様方は把握されていると思っておりますけれども、本日の東京株式市場は9時50分現在反発をしておりますが、まだ、1万5千円台を回復しておりませんけれども、66円プラスという状況であります。
昨19日の米国市場は続落をしまして、ついにダウは1万ドルを割ったと。ニューヨークダウは9,975ドルと、こういう形になっています。
そういうことで、繰り返しになりますが、我が国経済のファンダメンタルズには変化がございません。
そういう中で、日本が行うべきことをぴしっと実施していくということが一番、肝要だと、そういうふうに思います。 |
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| 【米国バード法案】 |
Q:
米国のバード法案ですけれども、関税をまた業界に戻していくということが懸念されておりますが、それに対しての所見を改めて伺いたいのと、政府として米国に対して働きかけなどをご計画をされておりましたら、お聞かせいただきたいと思います。 |
A:
本当にWTOの世界自由貿易体制に逆行するような、そういう法案が下院を通過して上院も通過したと、こういうことが非常に今、世界は自由貿易体制と、こういう方に向かっているのに、それは逆行することだと、こういうことで私は本日、談話も発表させていただきました。
したがって、これからも米国に対しては、私どもは言うべき主張はぴしっと主張をし、また、これからいろいろ近々、行われる国際会議、APECの場ですけれども、そういったところでも主張をさせていただきたいと思っています。
当然、世界自由貿易を推進しているEU諸国とも連携をとりながら、米国政府には強くアピールをしていきたいと、こういうふうに思っています。 |
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| 【ユーロ安】 |
Q:
株価の下落も関連しているかとは思いますが、為替でユーロが円とドルに対して最安値を更新しまして、ヨーロッパ経済に対する懸念が原因ではないかというふうにも言われています。
先月、日本がG7のほかの国と共同でユーロに対して介入をしましたが、それ以来また、最安値を更新しましたが、日本政府の懸念はまだ、変わりはありませんでしょうか。 |
A:
もちろん、ユーロが開設されたときに比べて30%以上下落しているということは、世界全体の経済にとっては非常に憂慮すべき問題だと、通産省としても認識をしています。
基本的には、これは、大蔵省のマターでございまして、国のそういう基本的な考え方は大蔵省の見解と、こういうことで私ども通産省から通産大臣として細かいことを申し上げるのは、ちょっとまずいと思います。
しかし、世界経済のために、ユーロの下落ということは、決して良いことではないと、そういうふうに思っておりまして、よく大蔵省とも連携をとりながら、大蔵省の考え方を私も聞いていきたいと、そういうふうに思っています。
一つは、原油高でありますとか中東情勢などが一つ大きな影響を与えているのかと思っていますけれども、大蔵省及び大蔵省が世界と連携をしながらとる対策、そういうものに注目をしていきたいと、こういうふうに思っています。
(以 上) |