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大臣閣議後記者会見の概要 (タイ・シンガポール出張報告)
( 2000/10/10 )
於記者会見室10:05〜10:29


(閣議/閣僚懇)
 ちょっと遅れまして済みません。閣議の関係で遅れました。 
 今日の閣議は、一般案件が3件、それから、条約案件4件、政令が1件で、人事が2件でありました。
 大臣発言ですが、一つは、環境庁長官から、気候変動の非公式閣僚会議に出張した報告がありました。
 それから、その次に、私から、この度の出張について、閣議で報告いたしました。 後で、これは詳しくお話しします。
 それから、官房長官から、10月13日に中国の朱鎔基首相が来ると、したがって、式典があるので、閣議は8時30分、繰上げで院内で行うと、こういう発言がございました。
 閣僚懇談会に移りまして、金融再生委員会の相沢委員長から、千代田生命と幸福銀行の処理についての報告がありました。
 その次に、国土建設大臣の扇大臣から、鳥取西部地震についての状況報告がありました。
 関連して、平林郵政大臣からも、相沢委員長からも、お二人とも鳥取が選挙区なものですから、この鳥取西部地震に関して、迅速な対応のお礼と、家屋が全壊をした場合はかえって扱いやすいけれども、家屋が半壊のような形だと大変、それが大きな経費もかかるし、問題であって、こういう救済をどうするかというようなことで、ひとつよろしくお願いをしたいというふうな、地元のそういう問題についての陳情と、米子空港が未だ使用不能なので、これの1日も早い復旧と、伯備線も余震が続いておりますので未だ全然動いていない。
 それで森田運輸大臣からも、ちょっと、未だ、今、伯備線に対しては目途がたっていない、こういうことでございました。
 また、総理から、13日に朱鎔基首相が来るので、その歓迎式典には全閣僚が夫人同伴で出ていただけないか、そういうような総理の話がございました。 
 それから、環境庁長官から、COP6というのが非常に重要なので、環境庁としてCOP3のホームページを開設したので、国民の皆様方に広く理解をしていただく、こういうことでホームページを開設したと、こういうお話がありました。
 それが閣議と閣僚懇でございます。
 
 今日、まず、私が10月6日から10日にかけて出張をいたしましたので、そのご報告を皆様方に、まず、申し上げたいと思います。
 6日から10日にかけて、一つは、日中韓ASEAN経済大臣会合、AEMプラス3、こう言っておりますけれども、それから、AEMとMITIの会合、これがタイのチェンマイでございましたので、その会議に臨みました。
 引き続いて、シンガポールを訪問したと、こういうことであります。
 AEMプラス3、ASEANはご承知のように6か国でございましたけれども、新たに4か国が加わっておりまして、10か国でございます。
 新たな4か国はベトナム、ラオス、そして、カンボジア、ミャンマーというのが加わって10か国になった。それに、プラス3というのが中国と日本と韓国。この会合が10月7日、タイのチェンマイで開催され、今回が2回目でございました。
 このAEMプラス3では、本会合を制度化しようと、そして、今後、AEMプラス3で実施される協力プロジェクトとして、一つは、IT、それから、貿易と投資、そして中小企業の育成、この3分野を優先的に進めることで合意をしたところであります。
 私から、我が国の提案として、IT技術者育成に関する協力を表明して、各国の賛同を得ました。
 これは、いわゆる1970年からご承知のように30年間にわたって、未だコンピューターがプリミティブなときから、資格試験を実施をしてまいりました。
 それが非常に大きな成果を挙げることになって、直近の試験では年2回実施しますけれども、40万人ずつ、80万人が受験をすると。そして、この30年間の間でも、資格を取った人が既に80万人を超えているという、こういう実績のあるそういう試験制度。それで、アジアのIT化を進めるために、各国が日本の30年にわたってやった、この試験制度に非常に着目をしておりまして、日本側からの提案として、IT技術者育成に関する、そういう意味では、協力を表明したところであります。
 それから、WTO関係については、新ラウンドの早期立ち上げに向けた教育プロセスの重要性について合意もし、協定実施履行能力の向上に対する支援の推進などが共同声明に盛り込まれたわけです。
 これは、WTO新ラウンド立ち上げについては、それぞれのASEANの国も異存はないんですけれども、アジェンダなどで、果たしてこれがどういう内容で、先行きどうなるかと、それぞれ、いろいろ疑問、不安がある、そういう形で一つ一つそういう問題点を洗い出して、そして、教育プロセスをつくって、そして、WTOの新ラウンドの立ち上げについてのある意味での共通の基盤と意思の統一を図ることが必要だから、そういう教育プロセスを立ち上げていこう、こういうことで合意をしたわけであります。
 それから、AEM・MITIにおいては、我が国からIT分野協力、中小企業支援、人材育成協力、新規加盟国支援などの協力を表明しました。
 これに対して、ASEAN側から、我が国の協力への感謝と期待が表明されたところです。
 それから、この会議で、私は原油価格についても言及をさせていただいて、現在、世界的に大きな問題となっている原油価格の問題に対して、これらの会合において石油市場の安定化の必要性について合意するとともに、ASEANに対する備蓄や省エネルギー分野での協力を表明をしたところであります。
 ASEANの中には、産油国もありますけれども、やはり、究極的には、原油の価格の安定というものが大切だという認識は、共通の認識としてあるわけでございますので、安定化の必要性について合意ができたところであります。
 次に、シンガポールに移りまして、ゴー・チョクトン首相、それから、私のカウンターパートであるジョージ・ヨー貿易産業大臣と会談をし、日本・シンガポール自由貿易協定の今後の進め方について意見交換をしました。
 特に、ゴー首相との間では、今月22日に予定されている首脳会談では、是非、交渉開始に合意し、その上で早期に協定を締結したいと、ゴー首相から非常に力強い意思の表明があり、私は、これを受けて、首脳間で合意が得られたら、協定の対象となる措置の特定、2番目は相手国への要求及び自国からのオファーの取りまとめ、3つ目、交渉の土台となる共通テキスト作成のための国内調整、この3つの作業に両国はそれぞれ着手し、早急にお互いに持ち寄ることが重要である、こういうことを私から申し上げ、ゴー・チョクトン首相もそのとおりであると、こういうことでございまして、非常に意欲的でございました。
 同時に、ジョージ・ヨー貿易産業大臣も、当然のことながら、この二国間協定に対しては、彼も非常に意欲を持って、そしてゴー・チョクトン首相と一緒に来日をされる、こういうことでございます。
 せっかくシンガポールに参りましたので、その機会を利用して、世界でも有数のシンガポール港を管理するシンガポール港湾公社、PSAと言っていますけれども、そこを視察させていただきました。
 ここは、世界で最大のコンテナの扱い量を誇っているところでありまして、徹底したいわゆるIT化、自動化、そういうことで、ほとんど港には人影が見えない、そして大きなクレーンの操作も、日本の場合にはクレーンのところでコンテナを積んだり下ろしたり、そういう作業をしていますけれども、最新鋭のところではコントロール室に入って、そこでコンピューター制御で全部やると、今は、いわゆるコンテナを開くトレーラーを人が運転しているレーン、そこも近い将来は無人でそういうトレーラーも動かす、そういうシステムになっている、そういうところまで進んでいるので、視察をしました。
 こういう港湾の適切な運営に対して、大変勉強になり、関係する数多くの省庁の取り組みが不可欠であると実感したところです。
 以上が出張の概要でございまして、今日、閣議の前に、森総理に時間をいただきまして、今の皆様方に申し上げた内容を報告をいたしました。
 総理も、非常に意欲的でございまして、1年以内とは言わずに、スピードの時代なんだから、もっと早く締結をしたらどうだというような、そういう総理のコメントがありました。
 そして、閣議の後、皆様方ご承知のように、亡くなられた小渕首相とゴー・チョクトン首相との間の昨年の話し合いでこの問題がスタートし、そして、両国から日本の場合には、8省庁の、いわゆる実務者、それに学識経験者が加わって、そして、精力的に5回の検討委員会を開いて、報告書が出たわけです。
 したがって、その関係の大臣が、閣議後、ちょっと残りまして、そして、この二国間協定について、そういう状況になったので、お互いに協力をして、そして、締結を目指して各官庁とも協力をしようと。大蔵大臣をはじめ、外務大臣、郵政大臣、私、経企庁長官、農林水産大臣、金融再生委員長などが出ておられましたけれども、そういう形で合意を得たところであります。
 
 私からは以上です。あと、何かご質問がございましたら。
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【シンガポールとの二国間協定】
Q:
 今、森首相に報告されたら、首相の方から「1年以内じゃなくて、もっと早く」というような、そういうご指示があったというお話でしたけれども、それを受けて前倒しでやっていこうというお気持ちはありますか。

A:
 もちろん、総理から、そういうご指示もありましたし、過去5回の検討会議で相当、煮詰まっております。
 そういう意味では、両国で協力し合えば、シンガポールも早期締結には異存がないわけですから、非常に、時間的な、いろいろな問題があると思いますけれども、最大限努力をして、なるべく早い締結を目指していこうと、こういうふうに思っています。

Q:
 具体的な時期としてはいつ頃というふうに想定されますか。

A:
 それは、ちょっとやってみないとわかりませんけれども、「the sooner, the better」でいこうと思っています。
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【韓国との投資協定】
Q:
 ところで、韓国なんですけれども、投資協定は年内締結というのは難しいんではないかという報道がありますけれども、その辺、今後、どういうふうに対応していくのですか。

A:
 一応、投資協定に関しては、民間ベースでミッションも行って、そして、私も、これは藤村会長と一緒に、11月の3、4、5日に行きます。
 しかし、特に、今、あまり何か阻害要因というのは出ていないが...。

Q:
 労働問題が...。

A:
 労働問題に関しては、一部、報道がありましたけれども、私は、韓国の担当大臣と話をしたときに、韓国の担当大臣も、日本に来られる前に、日本から進出している企業の経営者たちを集めて、いろいろ意見を聞いたら、やはり、労働の問題というのは一番大きな問題だ、そういうことを理解しているから、実は、韓国としても、労働問題に関しては、オンブズマン制度なんかを導入しながら、そういう障害は除去するとのことです。
 ですから、そういう形で、一生懸命努力をしていますから、今の私どもの認識としては、そう労働問題は大きな問題にならないと思いますし、ここ3年ぐらいは韓国の投資というのは増加をしております。
 そういうような背景を考えれば、特に、私どもは、現在、変更があると、そういうことは思っておりません。

Q:
 そうしますと、従来の予定どおりですか。

A:
 年内のつもりです。
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【港湾施設】
Q:
 シンガポールで港湾の視察をなさったそうですが、日本の港湾の問題というのはいろいろ問題があります。
 例えば、24時間動いている港湾はないし、日曜から動いている港湾は日本ではまだ非常に少なくて、日曜日の仕事はまだ限定しています。
 一番大きな原因だと言われているのは、日本港湾協会の、労働組合の、非常に強い反対の意見などですけれども、どういう形で日本が他の国に追いかけていけるように努力できますでしょうか。

A:
 これは、確かに、ご指摘のとおりで、私もかつて運輸大臣をしておりましたから、日本の場合には難しい問題があります。
 したがって、日本の場合には、新しくハブ機能を持った港というものをつくっていくためには、例えば、新しい場所を選定して、そしてそういう中で、私は機械化が進んだ、IT化が進んだ、そういう新しい新天地でやるしかないな、そういうふうに思っております。
 例えば、北九州あたりが、そういう形でニューアイランドをつくるというような、そういう計画もありますから、そういったところに展開をするということも一つの方法だと思っています。
 なかなか、確かに、既存の横浜、神戸でやるということに関しては、よく勉強されているようで、よくご存じだと思いますけれども、いろいろ問題があると思いますね。
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【ラミーEU委員との会談】
Q:
 ラミー委員との会談では、話は何か...。

A:
 ラミー委員との会談では共通認識として、やはり、日本とEUとが協力をして、そして、新ラウンドの早期立ち上げに努力をしていこう、そして、情報交換を密にしていくということです。
 ただ、ラミー委員の一つの観測は、米国の場合、大統領選挙が済むまでは、これは動きがない。
 しかし、その間にできる連携プレーはやっていこうじゃないか、こういうことです。
 それから、あと、途上国にいろいろ問題がありますから、キャパシティー・ビルディングというような形で、途上国に対しても、WTOの新ラウンド加盟に対する、そういう方法を通じてやっていく。
 だから、私どもは、次のAPECの場なんかでは、そういう形でそういう主張をしていきます。
 EUは、非常に、新ラウンド立ち上げということで、大変、強固な意志を持っているということは、ラミー委員との会談でよくわかりました。
 日本も共同歩調でやっていくと。しかし、アメリカの大統領選挙が済むまではちょっと動きがないんじゃないかなという共通認識を持っていました。


 (以 上)

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