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大臣閣議後記者会見の概要 ( 2000/07/07 )
於記者会見室10:47〜11:15


( 閣議/閣僚懇 )
 それでは、まず、本日の閣議から、皆様方にご報告をさせていただきます。
 閣議案件は、一般案件といたしまして、情報通信技術、ITの戦略本部の設置について、これは官房長官から、発言がございました。
 それから、あと、防衛庁関連で、日米間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定についての第2条に基づいて、施設及び区域の一部返還、共同使用、追加提供及び新規提供についての案件の説明がありました。
 国会提出案件、それから、政令、これが6件ございまして、後で、ご説明しますけれども、当省に関わる中には、中小企業投資育成株式会社法第5条第2項第1号の額を定める政令の一部を変更する政令、これは、後で、ご説明をします。
 あと、人事案件の報告がありました。
 配布資料としては、もし必要でしたら、お見せできますけれども、平成11年版原子力安全白書、これが配布をされました。
 まず、情報通信技術に関しまして、「IT戦略本部」の設置について、内閣官房長官から発言がございました。
 趣旨として、ご説明いたしますけれども、日本新生プランを内閣においては大きな柱として、IT革命に関して積極的に取り組んでいきたい。
 そして、その恩恵はすべての国民が享受でき、そして、経済発展の起爆剤になるように、強力にIT政策を展開していきたいというのが第一点です。
 このために、第二点として、既存のあらゆる経済社会の仕組みを総点検して、新しい枠組みを構築をしていくことが不可欠であり、この構築のために、官民挙げて全力で取り組んでいく。
 現在あります「高度情報通信社会本部」を発展的に改組をして、「IT戦略本部」としまして、同本部のもとに、民間有識者からなる「IT戦略会議」を設置すると、こういうことにしたと、こういうことであります。
 そして、三番目として、これらの推進体制のもとで、IT革命を強力に推進していくために、官房長官も副本部長として、そして、通商産業大臣、郵政大臣をはじめとする関係閣僚のご協力をお願いする。郵政大臣と通商産業大臣は副本部長と、こういう立場で実施していくということです。
 これに対して、通産大臣として、私から、発言をいたしました。
 この全文は、後で、もし必要でしたら配布いたします。
 通商産業大臣は前身の「高度情報通信社会推進本部」においても、郵政大臣とともに、副本部長として積極的に取り組んできたところである。
 そして、今後、IT革命が経済産業活動の隅々まで影響を及ぼしてくることは必至であるので、情報政策を担当とする通産大臣の立場のみならず、もう一つは、経済構造改革の推進に責任を要する立場からも、通産省の果たすべき役割は、大変、その責任も重い。ですから、我が国経済の帰趨の鍵を握るこの「IT戦略本部」で、副本部長として、責任ある立場で本部長たる総理大臣の指導のもとに、積極的に取り組んでいきたいと。こういう趣旨の発言をさせていただきました。
 副本部長の郵政大臣からも、同様の趣旨の発言があったわけであります。
 そして、これに関連して、経済企画庁長官からも、経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針の実現に向けて、IT革命を起爆剤とした躍動の10年についてと、こういう趣旨で発言がありました。
 これは、6月30日に、経済審議会から、今の表題で「IT革命を起爆剤として躍動の10年へ」という報告があり、これは、昨年閣議決定された経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針実現に向けて、そこで示された政策方針の推進状況と今後とるべき課題をここではまとめていた。
 この中では、特に、経済新生に向けて、当面3年程度の間に、IT革命を起爆剤とした新しい経済発展、二番目として、静脈産業の発展を通じた効率的な循環型経済社会の構築、三番目に、安心でき、活力ある高齢社会の構築、これらの三つの課題に戦略的に取り組む必要があると提言されている。
 ですから、本報告に示された施策の実施に当たっては、政府一体となっての取り組みが不可欠であり、各省庁においては強力な推進をお願いをしたい。こういうことでございました。
 また、中小企業の投資育成株式会社第5条第2項第1号の額を定める政令の一部を改正する政令案については、これは、皆様方、ご承知だと思うのですけれども、中小企業の資本金の上限額を引き上げるというのが改正の概要でございます。
 従来、中小企業の資本金の上限枠は5億円とされておりましたけれども、中小企業の資金調達に係る環境の変化や中小企業基本法改正による中小企業の資本金要件の引き上げ、これは、製造業が1億円から3億円にいたしたわけですから、そういったことを勘案して、限度額を5億円から10億円に引き上げると。こういうことでございます。
 これは、今日の閣議で決まったと、こういうことでございます。
 それから、内閣総理大臣から、公共事業費の予備費の使用について、景気は緩やかな改善を続けているものの、民間消費には依然としてまだ力強さが伴っていない。また、雇用情勢も厳しい局面が続いている。
 21世紀を見据えて、構造改革を推進していくことが必要である。こうした状況を踏まえれば、経済構造改革の進展を促進しながら、引き続き、景気の下支えに万全を尽くす必要がある。
 また、有珠山などの災害対策にも、緊急に対応するため、速やかに公共事業費予備費を使用すべきものと総理大臣として判断をする。
 与党とも、調整した上で、7月中には閣議決定をしたいと思っているので、関係閣僚においては、大蔵大臣と協議の上、早急に具体的な検討を進めて欲しいと、こういうことでありました。
 これに答えて、大蔵大臣からも、使用に当たっては、その性格にかんがみて、一つの基本としては、年度内に経費の不足が見込まれるもの、二番目に、それを実施する
ことによって、景気浮揚効果が大きいもの、三番目に、即効性のあるもの、こういうことを対象にして、7月中の閣議決定に向けて、大蔵大臣として必要な調整を行ってまいりたいので、関係閣僚においては協力をして欲しい。
 そして、産業新生会議の趣旨にも則って、21世紀の経済発展の起爆剤たるITでありますとか、あるいは、環境面、都市基盤の整備、あるいは、少子・高齢化、こういった問題についても、積極的に検討してまいりたいと、こういう趣旨の発言がありました。
 以上が閣議の内容であります。
 閣僚懇に入りまして、「日本新生プラン」の具体化について、総理大臣から発言がありました。
 新内閣の最重要課題は日本の新生であると、具体的な政策展開を図っていくために、「IT戦略会議」と「産業新生会議」をサミット前にも開催するということにしますと、一番目としてこういう発言がありました。
 そして、二番目として、各省庁においては、平成13年度予算要求に向けた検討を進めていると考えていますけれども、21世紀の新たな発展基盤を築くこと、即ち、IT革命の推進、環境問題への対応、高齢化対応、都市基盤整備の四分野は「日本新生プラン」を構成する重要な分野であるので、「IT戦略会議」「産業新生会議」の議論を踏まえて、関係閣僚が率先して、その政策の具体的な肉付けを、十分、練り上げて欲しい。
 この四分野を中心とした経済政策の取りまとめについては、経済企画庁長官にお願いをしたい。関係閣僚においては、日本新生に向けて一丸となって、スピーディな対応方につき、最大限の尽力と協力をお願いをしたい。こういうことでございました。
 これに、また付随して、「情報通信技術(IT)戦略本部」「IT戦略会議」「産業新生会議」及び「財政首脳会議」について、内閣官房長官から発言がございましたけれども、これは、資料を配らせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
 それから、「産業新生会議」の開催予定としましては、第一回は、7月17日月曜日、時間は午前9時から10時まで、場所は総理官邸の大食堂と、こういうことでございます。
 「財政首脳会議」の第一回目は、同じく7月17日月曜日、午後5時から午後5時40分まで、これは総理官邸の大客間、ここで行う。
 また、「IT戦略会議」と「IT戦略本部」の第一回の合同会議は、翌7月18日火曜日、正午から午後1時30分まで、総理官邸の大食堂で行いたいと、こういうことでございます。
 それから、「IT戦略会議」については、人事については、議長はソニー株式会社の会長兼CEOの出井さん、その他メンバーがございます。
 「産業新生会議」についても、これは、会議は内閣総理大臣が主宰をして、議事進行は私、通商産業大臣が行います。そのメンバーも、後で配布をさせていただきます。
 ここで終わりまして、閣僚から意見がありましたので、これをかいつまんでご報告します。
 まず、大蔵大臣から、景気の回復の影響だという分析がありまして、剰余金が出ている。税収が法人税で1兆円、それから源泉所得税で約5千万円、これで1.5兆余が剰余金として出てきた。さらに、税外収入として、日銀納付金の分が6千億円と予備費の残が、これらを足すと6千億円と4千億円で約1兆円出てきている。併せて、剰余金が2.5兆円余りあって、さらに、交付税の5千億円をここから地方交付税を引きますと、約2兆1千億円の剰余金が出た。
 これの処理の仕方ですけれども、6月に発行予定の公債1.1兆円を発行しないことにした。そうすると、純剰余というのが1兆円ある。そして、50%は償還財源に充てるので、正確に言うと、使用可能な剰余金は5千163億円になったと、こういう報告が大蔵大臣からありました。
 これに関して、総理からも、大蔵大臣には一生懸命努力をしていただいたと、こういうことがありました。これは、景気回復の兆しがこういうところに反映している、そういうようなコメントもあったわけであります。
 それから、法務大臣から、日本新生というのは非常にすばらしい方針だと思う。
 しかし、その中で、国の形を形づくっていく上からも、行政改革は進めるべきであり、その行政改革を進める中では、一つは、行政改革を進めていかなければいけないけれども、もう一つは司法の充実ということも、これは、是非、考えていただきたい。この司法の充実をすることによって、安全な社会とか、あるいは、元気な日本をつくることにつながっていくのだから、日本新生を遂行するに当たって、予算、人員の面で、格段の配慮をお願いをしたいのだと、こういうお話がありました。
 それから、厚生大臣から、日本の新生プランは趣旨は賛成でありますけれども、今の社会保障制度では、給付金だけでも国家予算に匹敵する70兆円というような巨額に達している。国民負担もほぼ税収に見合うような、そういう大変な状況になっている。ですから、この日本新生の中で、制度の仕組みというものも、ひとつ、是非、考えていかなければならないのではないか。
 今までは、年金だ、医療だということで、それがどういうふうにかかるということで積み上げてきたけれども、それだと、どんどん、どんどん、歯止めが効かない、そういう状況になる恐れもあるので、是非、制度の仕組みを再考する時期に来ているのではないか。
 それは、例えば、国民が選択できるような、選択肢を増やして、そして、新しい仕組みを、こういった社会保障制度に考えていくべきではないか。これも、是非、ひとつ、いろいろなお考えを今日いただきたいと、こういうことでありました。
 それから、建設大臣から、ちょうど総選挙と組閣との間に、例の「そごう」問題、これを、いわゆる金融再生法に基づいて債権を放棄すると、こういうことに対して、内閣として、てんでんばらばらではなくて、よく説明も聞いていないから、ですから、統一見解をつくっていただけないかと、それで、しっかりとした統一見解のもとに、行動をすべきであると、こういうご発言がありました。
 それから、文部大臣から、IT革命というのは、それは、対応していかなければならないけれども、IT革命を進めるに当たって、文部大臣は「蔭」の部分と言いましたけれども、IT化をすることによって、それが教育の場にどういう影響を及ぼすかだとか、あるいは、行政の場にどういう影響を及ぼすか、そういうことも併せて検証していかないと、完全なものにならないのではないか。ですから、IT革命を推進するに当たっては、是非、こういうことも念頭に置いていただきたい。
 二番目としては、文部大臣は、科学技術庁長官も兼務しており、日本の国是というのは「科学技術創造立国」なので、ITを進めるに当たっては、その原点も踏まえて、そして、進めていただきたい。それに対する協力は、一生懸命させていただきたいと、こういうことがございました。
 それから、経企庁長官から、厚生大臣からの提言ですとか、そういうことを踏まえて、次の閣議までに、大蔵省や経企庁と相談をし、また、有識者会議などもあるということで、そういったことも検討の中で加えていきたい。ですから、次の閣議までに、大蔵省と経企庁と、いろいろ相談をしたいと、こういう発言がありました。
 以上、いわゆる懇談会で、それぞれの大臣から出た話であります。
 それに対して、総理大臣からは、「そごう」問題の処理については、統一見解を、それは出すべきではないか、ということで官房長官に命じておりました。
 それから、法務大臣からの発言についても、いわゆる安心して暮らせる日本の創造ですとか、あるいは、元気の出る日本の創造というのは、これは、自分の日本新生の中の一つの柱でもあるし、しっかりと踏まえてやっていきたいと、こういうことがありました。
 それから、ITに関する文部大臣の発言に関しても、自分が実際に教育現場を視察したら、机がなくて、廊下でみんながコンピュータで、三々五々、ノートも要らないような形をしている。ですから、確かに、IT社会というのが来ると、教育の現場もそれに対応して考え直していかなければいけない。ともあれ、こういった中には、全閣僚が参加してもらうということですから、そういう場でも、ひとつ、文部大臣も、それぞれの担当大臣も、忌憚のない意見を発言をしていただいて、そして、良い方向に持っていっていただきたいと、こういう発言が総理から最後にありまして、今日は閣議と閣僚懇を終わりました。
 今日の内容は以上です。
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【公共事業予備費】
Q:
 先ほどの公共事業予備費の使い方については、通産省としては、どのように考えておられますか。

A:
 IT推進の通産省は、まさに担当の省でありますから、こういったIT革命を推進する、そういったものにも、当然、我々としては、効果が上がるもの、そういうものについて、要求をしていきたいと、こういうふうに思っております。

Q:
 もう少し具体的に、IT推進のために、予備費の使い道として、どういった方策をお考えですか。

A:
 ですから、ITを推進するためには、ハードの面、ソフトの面、それぞれ、いろいろありますし、それから、IT革命を進めていくためには、それぞれ人材の育成だとか、そういう必要な事項があります。
 そういうことに焦点を絞って、これから、我々としてまとめて、そして、どれが適当なものかということをちょっと推進をしていきたいと思っております。
 具体的な予備費の使用を巡っては、ITというご質問がありましたけれども、そのほかに、当省として、例えば、リサイクル整備施設の整備事業、工業技術院の施設費、そういったことも、これは、ちょっとITとは関係ないですけれども、進めていきたいと、こういうふうに思っております。
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【MOX燃料のデータねつ造】
Q:
 データねつ造が問題になったMOX燃料ですが、報道で、日本から英国に返還されるという報道がありましたが、どのようにお考えですか。

A:
 一部報道がございましたけれども、通産省として、当事者である関西電力や地元自治体が要望されているとおり、高浜発電所用BNFL社製のMOX燃料は、当然、英国に返還されるべきものだと考えておりまして、それで、英国政府に対して、その旨、要求してきたところなのです。
 このMOX燃料の取り扱いについては、政府間及び企業間の交渉が進展をし、一部、今日報道にもありましたけれども、合意に近づいていると、そういう報告は受けています。
 最終的には、英国政府の担当の局長と資源エネルギー庁長官との間で、最終詰めの協議の必要があると思っておりますので、今、その日程の調整をしていると、こういうことでございます。

Q:
 実質的に、合意というふうに考えてよろしいのですか。

A:
 そういう方向で進んでいると、こういうことでございます。
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【「産業新生会議」】
Q:
 「産業新生会議」について、ここではITは話し合われるのでしょうか。また、一回目の議題は、どの辺の分野を考えているのでしょうか。

A:
 議題としましては、ITをフルに活用する諸制度の改革、それから、創造的技術開発のための体制整備をしていく。当然、それに対応する企業法制、あるいは、企業年金など、ダイナミックな企業活動を支えるための諸制度の見直しだとか、それから、労働市場の柔軟化もこれでやっていかなければならないと思っております。
 当然、物流体系の構築をしていくことも必要でしょうし、環境循環型社会に向けた環境整備、こういうことを積極的に取り組んでいく必要があると思っていますので、こういったことを我々がテーマとして会議に臨んでいきたいと思っております。
 これから、それらをまとめていって、そして、こういったことを含めて、その場で我々としては発言をしていきたいと、こういうふうに思っております。

Q:
 第一回目は、テーマは決まっているのですか。

A:
 第一回目は、未だ特に決まっていません。


 (以 上)

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